芸術は爆発だ!!でおなじみの芸術家、岡本太郎。
私でも知っているくらい、このフレーズは有名だ。
本書では、そんな岡本太郎の語録が紹介されている。
私が気になったのは次のもの。
・オレは進歩と調和なんて大嫌いだ。
これは、大阪万博において制作した太陽の塔についてのインタビューから出た言葉。万博とは、科学進歩と未来志向を各国が示し、競争する場。そんな中、太陽の塔は未来志向の建物に拮抗している。
太郎は、それまでは石器と同様の扱いしか受けなかった縄文土器を芸術品として見出し、『縄文時代から日本の歴史は始まった』という常識を人々に定着させた。そんな彼だからこそ、言える言葉である。縄文時代のほうがすげぇじゃなねぇか、そういってのける。
太陽の塔は、70メートルの高さがあるという。しかし当時、すでに万博のシンボルの大屋根を有名建築家が30メートルの高さでデザインしていた。しかし太郎は、『屋根に穴を開けろ!』と一蹴したそうだ。
・孤独ということは、絶対に社会的だ。
太郎は、一人で家に閉じこもる孤独と信念を曲げずに周りとぶつかっていく孤独は対極であると語る。
太郎は、世の中の既成の価値観、常識に常に異議を唱え作品を作っていた。周りのぶつかることを辞さない人である。だからこそ、わかってもらえず孤独になるときも多かったのだろう。自分を貫くことは、孤独と隣り合わせなのだ。
一方、一人で家に閉じこもる個とも孤独と呼ばれる。だれともかかわらない、主張しない。でもそれは、太郎の言う孤独ではない。私流の文脈で言えば、それは『絶望』だと思う。絶望とは、あらゆる体験を拒絶することから生まれるからだ。
孤独と社会的。一見同居するはずのない2つの言葉が、同じ文章の中に自然な形で入っている。この文章には、しびれる。
0 件のコメント:
コメントを投稿