『Hana-bi』に続いて、2作目の北野映画。
前作よりも、理解するのが難しい。つまり、この映画はこういうものです、と言葉にするのが非常に難しいのだ。
内容自体は簡単で、自らの組に罠にはめられ、破門にされた村川というやくざが、報復するというもの。
しかし、本作から何か明確なメッセージを受け取ることは難しい。『Hana-bi』では、家族愛や夫婦愛、仲間といったキーワードが見受けられたし、ストーリーも明確であったが、本作はそうはいかない。
私たちは普通、映画を、何かメッセージを伝えるものだと考える。しかし、映画とは映像を楽しむもの、言葉にできないことにこそ映画の魅力があるとすれば、本作が北野映画の中でも高い評価を受けていることが分かる。
映画の中では、組員たちがただ遊んだり、じゃれているシーンがある。
紙相撲で遊んだシーンの後に実際に浜辺で相撲を取る。カット割りを多用し、静止画を重ねることで人間同士が紙相撲を取っているかのように見せる。
雨が降っているときに体を洗おうとしたのが、途中で雨がやんでしまい、泡だらけでたたずむやくざ2人の姿。などなど。
よくわからないけど、面白い、きれいである。そのようなシーンが映画の中にたくさんある。そういうものを楽しめる人はこの映画をみて面白いと感じるだろう。なにかメッセージが無いとだめだ、この映画はこれこれこういうものです、と言葉にできないとダメ。そういう人にはこの映画は不向きかも知れない。なにしろ、北野監督は、『この映画は最後だと思って、思いっきり自分の好きなものを撮ってやろう』と決めていたそうだから。
正直、私は『Hana-bi』のほうが面白いと感じてしまったのだが、単純に映像を楽しむことにも映画の魅力があると教えられた気がした。
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